浴衣のおすすめポイントその1~着心地編~
GWが明けました。連休を過ごされた方はゆっくりできましたか?
いつもご覧いただき誠にありがとうございます。
本店・営業の久保田でございます。
さて、前回は浴衣入門編として浴衣の種類をご紹介いたしました。
つづいては「浴衣」自体を深掘りして、おすすめポイントをご紹介していきたいと思います。
少しでも浴衣をご検討されている方の助けになれば幸いです。
ゑり善で扱う浴衣について、魅力はたくさんありますが、
特にお伝えしたいのは着心地の良さと色の良さ。
仕入れ先の竺仙さんは長年浴衣の生産に携わっておられ、浴衣に特化した生地作りもされています。
薄すぎず厚すぎない安心感のある生地質は竺仙さんならでは。
また、昔ながらの白紺の浴衣は、コントラストがはっきりしており色鮮やかで、
江戸好みの粋な着こなしを叶えます。
今回は着心地に焦点をあて、肌触りの良さの秘密を探ります。
~素材 綿から探る~
まずは原料から見てみましょう。絹紅梅などを除き、竺仙さんの浴衣の多くは綿が使われています。
綿は肌触りが良く、吸湿性に優れるといった特徴を持っています。
夏など汗をかきやすい時期にぴったりです。
自宅でお洗濯できる手軽さもありますが、
しわになりやすい、縮むといった短所もあるのでご注意ください。
(自宅でのお手入れ方法はこちらの記事をご参照ください。)
~生地 綿コーマから探る~
種類ある浴衣の中で一番オーソドックスなのが「綿コーマ」と、前回お伝えいたしました。
「コーマ」とはくしのことを指し、コーマ糸とは、くしでとかせるくらい細い糸を表します。
そのようなコーマ糸で織ることで、目が詰まりしっかりとした固さのある生地に仕上がります。
綿コーマは「注染」という方法で染められます。
一定の幅で防染糊を置きながら生地を折りたたみ、上から染料を注ぎます。
そして染色台の下に設置してあるバキュームで染料を吸い込むことで、
折りたたんだ生地の上から下まで、柄付けができるという仕組みです。
上から絵をかくような染め方と異なり、染料が入る隙間がありますので、
コーマは目が詰まっているから暑い、といったことはないようです。
また、綿コーマには汗を吸うことでさらっとする、気化熱によって涼しくなるといった特徴もあります。
回数を重ねることで着心地が良くなっていくのも竺仙さんの浴衣の良さです。
~見た目から探る~
透け感のある綿絽や紅梅の浴衣(綿紅梅・絹紅梅)は外から見ても涼しそうな雰囲気がありますよね。
特に紅梅の浴衣は、格子状のでこぼこした生地であるため肌に触れる面積が少なく、
縮(麻のお着物)のような涼しさを感じることができるそうです。
~浴衣ユーザーの声~
ここまで知識面から着心地の良さを探りましたが、実際に着たときにどうなのか、気になりますよね。
ということでゑり善の浴衣ユーザーさん達にお話を伺いました。
ユーザーさん方がお持ちの浴衣についてお話を伺いましたので、
綿コーマ、綿絽、紅梅小紋でのご紹介になります。
〈着心地について〉
綿コーマや綿絽は、初めハリや固さがあると思いますが、くり返し着ることで優しく肌になじんでくる、
着ていて気持ち良いとの声を頂戴しました。
また、紅梅小紋はさらっとしてべたつかず、暑がりさんにもおすすめしたい一品だそうです。
紅梅のでこぼこにより、生地同士が触れる面積もコーマに比べて少ないため、
裾さばきの良さもあります。
〈見た目について〉
紅梅小紋や綿絽の透け感はやはり見た目にも涼しいもの。
しかしそこで気になるのが透け具合ではないでしょうか。
お着物を着るときに長襦袢の下に着る肌着と裾除けや、
浴衣スリップを浴衣の下にお召しいただけたら大丈夫ですのでご安心ください。
浴衣スリップなどは汗取りにもなりますので浴衣をお召しいただく際の必需品です。
〈自分の寸法に合わせてお仕立てすることの良さ〉
ご自身の寸法に合わせた浴衣と、いただきものの浴衣をお持ちの方から、
ご自身の寸法に合わせた浴衣は、より着やすさがあるというお話を伺いました。
これは浴衣に限らずお着物にも共通することですが、
ご自身の体型に合わせてお仕立てさせていただくことで着姿がより美しく映えます。
また、例えば袖の丸みを大きくするなど、ご自身のお好みに合わせて寸法を調整することもできます。
ゑり善では浴衣も手縫いでお仕立てさせていただきます。
お好みの色柄にご自身のためにお仕立てされた浴衣、と考えるとより愛着がわきますね。
入社2年目に突入した私も今年は浴衣を誂えようと思います。今から仕立て上がりが楽しみです。
夏に向けて徐々に浴衣をお求めになる方も多くなり、お仕立てにもお時間をいただくようになります。
浴衣をご検討中の方はお早めにご覧くださいませ。
本店営業・久保田真帆