七五三のいろは ~五つ詣り(男の子)~
残暑厳しい日々でございますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。
さて、今回は男の子の五つ詣りについてご紹介いたします。
あどけなさも残る中、普段とは違う凛々しいお姿にお子様の成長を感じる五つ詣り。
男の子でも三つ詣りをされる方もいらっしゃいますが、そうでなければ唯一のお詣りとなります。
大切にご準備を進めていかれたいものですね。
お仕立方法などは一つではございませんので、一例ということでご参考にしていただけますと幸いでございます。
【必要なもの】
1. きもの
2. 羽織
3. 袴セット(袴・袴下帯・雪駄・羽織紐・末広・懐剣袋・お守り)
4. 袖襦袢
5. 足袋
6. 腰紐
【それぞれの詳しい解説】
● きもの ●
五つ詣りのお姿では”袴”と”羽織”がとくに目立ちます。
そのため、新しくお誂えの場合、無地のお着物をお作りになられる方が多いです。
羽織と同じ共色でおつくりになるのもよいですが、お子様らしい爽やかな色合いのお着物を染められるのもとても素敵な仕上がりになりお勧めです。また、弊社では羽織とセットになったものもご用意いたしております。
初着からお仕立替えの場合は、肩や腰に揚げをとり、五つ詣り用のお着物に仕立替え致します。
ただし、注意しなければならないことして、最近では大きなご体格のお子様もおられますので、必ずしも初着をお召しいただけるわけではございません。特に満5歳でまいりされる場合など、ご心配な場合はど事前にどうかご相談くださいませ。
● 羽織 ●
第一礼装のお召し物になりますので、五ツ紋を入れます。
白く染め抜く”抜き紋”が正式ではございますが、
白地のお羽織などの場合は、金箔を使った”摺り紋”といわれる形の紋でお入れすることもできます。
羽織紐も礼装ということで、白を合わせるのが一般的です。袴セットに入っている羽織紐をお使いいただけます。
● 袴セット ●
ゑり善には下記のものが入ったセットをご用意しております。
身長に応じて袴のサイズがございますので、ご体系に合わせてご提案をさせていただきます。
-1. 袴
三色ほどご用意があり、きものに合ったお色をお選びいただきます
-2. 袴下帯
いわゆる角帯のようなもので、きものを結びます
-3. 雪駄
草履でももちろん良いですが、こちらのセットでは雪駄になっております
-4. 羽織紐
羽織に付けるものです。羽織に取り付けるための「環」もついております。
-5. 末広
袴下帯に差し込みます。お写真を撮られる際には手に持っていただきます。
-6. 懐剣袋
袴下帯に差し込みます
-7. お守り
袴の紐にくぐらせて結びます。脇の下あたりに結ばれることが多く、基本的には羽織で隠れて外からは見えません
なお、セット以外にも、お生地からお選びいただきお仕立てすることも可能でございます。
一般的な縞の袴とは異なる格好の良い袴姿もお誂えならではの魅力です。
● 袖襦袢(半襦袢) ●
大人のようなきっちりとした長襦袢になりますと、どうしても重く動きにくくなります。
そのため、弊社ではお子様には袖襦袢をおすすめすることが多いです。
袖襦袢の下には普段お洋服の時にお召しになられている肌着をお召しください。
着装後に着物の下から見えないように、肌着は襟もとが空いたものを選ばれるのがオススメです。
胴の部分はさらし(綿)になっており、袖の部分に別生地を付けます。
お着物や羽織の色味との色合わせを考えて袖をご提案させていただきます。
初着からお仕立替えの場合は、初着に付いている袖の部分をお使いいただけます。
大人のお方と同じように、きものの色合いに合う半衿をお付けします。
● 足袋 ●
ストレッチのタイプがございます。
お子様でも靴下の感覚でお履きいただけるかと思います。
● 腰紐 ●
必要な本数など、着付けされる方によって異なる場合もございますので、ご確認くださいませ。
各店によっても少し異なりますが、毎年だいたい7月中旬頃から七五三のお品を揃え始めます。
お仕立てのお日にちも考慮いたしますと、9月半ば頃までにお品を決めていただくケースが多いようです。
お仕立てのお日にち等、まずはお電話でもお問い合わせいただけましたらと存じます。
お祝い事でございますので、どうぞお時間に余裕を持たれてゆっくりお選びいただけますと幸いでございます。
男の子さんの場合は成人式ではスーツをお召しになる方が多いため、
きものをお召しになる機会を考えると五つ詣りが唯一となるお方もいらっしゃるかもしれません。
そんな、一生に一度かもしれない機会をご家族皆様でお楽しみいただくお手伝いができましたら幸いでございます。
ご相談等だけでもどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。