きものを愉しむ

2023/10/25

こんにちは。同志社大学政策学部1回生の酒寄晃太と申します。 

「First Year Program in KYOTO」にて、
ゑり善様にご協力をいただいております
プロジェクト「箪笥に眠る物語」。
本日は第
4回。最終回でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 

 

まずは、当プロジェクトのサポーターを務める、水上さんのエピソードです。 

水上さんのお母様は、結婚するタイミングで、
おばあさま(水上さんのお母様のお母様)から訪問着をご用意していただいたそうです。

お母様は、それまで着物を着る機会はありませんでした。
成人式の際に、おばあさまから振袖代として…受け取りましたが
実際は旅行に行きたかったため、旅行代として使用されたそうです。
また、お母様は、まわりの人よりも早く結婚したため、友人の結婚式等でも着物を着る機会はありませんでした。
おばあさまが、「結局着物を着ることはできなかったから、結婚するなら1着くらい着物を贈りたい」と思い、
訪問着をおつくりになったそうです。
  

(さらに…)

2023/10/18

こんにちは。
同志社大学社会学部1回生の松浦未空と申します。

京ごふくゑり善様にご協力頂き、「First Year Program in Kyoto」 にて
箪笥に眠る物語というプロジェクトを進めさせて頂いております。

前々回、前回の内容はいかがでしたでしょうか?
今回は戦争や阪神淡路大震災をめぐるエピソードを中心に書かせて頂きます。拙文ではございますが、最後までお読み頂けると幸いです。

まず、当プロジェクトのサポーターを務める木村さんのお母様のお話です。

木村さんのお母様は20代前半の頃、
ご友人の結婚式に出席するにあたり礼装として着用するために着物を購入されました。

大学卒業後働いて間もなかったため、ご自身が買うことのできる安価な着物でした。

成人式には無地の鴬色にわずかな刺繍が入った振り袖を購入し、
その振り袖を大変気に入ったため、無地の着物を選ばれました。

もともと母方のおばあさまは数枚着物を持っておられ、
家には着物をいれるための箪笥もあったようです。

(さらに…)

2023/10/11

こんにちは。

同志社大学政策学部1回生の酒寄晃太と申します。 
「First Year Program in KYOTO」の講座にて、ゑり善様にご協力をいただいております、プロジェクト「箪笥に眠る物語」。
本日は第
2回目です。どうぞよろしくお願いいたします。 

今回はチームのリーダー、松浦さんのエピソードです。

まずは松浦さんのお母さまから。
成人式のときに着用していた振袖を見せていただいたそうです。

当時のお母さまは、普段はなかなか着る機会がないため、今までにない高揚感を覚え、早朝から1日中身に着けていたとか。
微笑ましいお話ですね。

(さらに…)

2023/10/04

いつも弊社のブログ「きものを愉しむ」をご覧いただきまして誠にありがとうございます。
京ごふくゑり善の亀井彬と申します。

ここ数日で急に朝晩の気温が下がり、いよいよ本格的な秋の訪れを感じるようになってまいりました。
季節の移ろいが美しいこの時期は、何かとお出掛けの多くなる季節。
是非とも素敵なお着物姿で過ごされてはいかがでしょうか。

さて、この度は、京都の学生さんたちと取り組んでいる「箪笥に眠る物語」プロジェクトのご紹介になります。

戦後多くのお方にとって身近な存在であったお着物も、
時代が経ち、洋装が中心の生活になる中で、
いつの間にか少しずつ縁遠いものになってきてしまっているようです。

お母様やおばあ様が想いを込めてご用意なさったお着物も、
その価値や当時の想いがうまく伝わらずに、もう着ないから…と
手放されたり、処分されてしまっている状況を耳にするたびにとても悲しい気持ちになっておりました。

また、核家族化が進み、家族や親族とのつながりが少しずつ希薄になる現代において、
ご両親やご先祖様、家族のルーツを知るきっかけがなくなっていることもとても残念なことだと感じております。

そんな中で、「箪笥に眠る着物」について、少し想いを馳せてみてはどうか。
との発想ではじまったのがこのプロジェクトになります。

SDGsという言葉や価値観を大切にしている”今を生きる”10代20代の学生の方々がこうしたプロジェクトを通して、
着物の本質的な価値をどのように感じられるのか。
また、ご家族のルーツを感じるきっかけとなり、その中で何を感じとるのか。

試験的な取り組みになりますが、
その経緯や学びをこの10月、弊社のブログ「きものを愉しむ」にてご紹介させていただきます。

学生さんたちが感じ取った”箪笥に眠る物語”に一度触れてみてくださいませ。

以下学生さんたちからのメッセージになります。
是非ともご覧になってくださいませ。

———————————————————————————————————–

はじめまして。

同志社大学社会学部1回生の松浦未空と申します。

私は、現在大学生協体験型講座「First Year Program in Kyoto」にて
京ごふく ゑり善様にご協力いただき「箪笥に眠る物語」というプロジェクトを進めさせていただいております。

まず、大学生協体験型講座「First Year Program in Kyoto」について簡単に説明させていただきます。
大学生協体験型講座「First Year Program in Kyoto」は、京都の大学に通う1回生が集い、
「TRY~視野を広げる~」&「LEARN~経験から学ぶ~」をコンセプトに
自己の成長を目指してチームで活動するプログラムです。

そして、私が今回ゑり善様にご協力いただき行っている「箪笥に眠る物語」は、
着物の伝承を盛んにし、着物に込められた、親から子や孫に受け継がれる思いを感じていただくことを目標としています。

そこで、私たちのチームは、自宅に保管されている着物や帯についてのエピソードや由来を家族にインタビューしてきました。
10月中ゑり善様のブログ「きものを愉しむ」にて、4回に分けてメンバーのインタビュー内容を掲載させていただく予定です。
拙文ではございますが、しばしお付き合いいただければ幸いです。

(さらに…)

京都・銀座・名古屋にて呉服の専門店として商いをする「京ごふくゑり善」の代表取締役社長として働く「亀井彬」です。
日本が世界に誇るべき文化である着物の奥深い世界を少しでも多くの方にお伝えできればと思い、日々の仕事を通して感じることを綴っていきます。