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ゑり善の亀井彬でございます。
朝晩の冷え込みが厳しいこの時期ですが、節分もすぎ、何か少しずつ春の足音を感じる季節となりました。
温かな日差しに顔がほころぶこの時期は、紬のあたたかな風合いがなんとも心地がよいですね。
ついつい持っている着物の中からでも、真綿のふっくらとした着物に手が伸びます。
さて、そんな2月には、弊社では毎年「糸くりの詩」と題して、全国各地の織物に特化した展示会を開催いたしております。
こちらの地図、弊社に残る「現代日本染織地図」という資料です。
皆さんのお住まいのところにはどんな文字が書かれておりますか。
これだけ多くの染織品が日本各地にあったのだと実感致します。
先日北は山形、南は沖縄のお方とご一緒にお話しをすることがあったのですが、
雪がしんしんと降る東北と、そろそろ冷房を入れようかと思っているという沖縄の方がおられ、
南北に長い日本という国の多様な風土を実感致しておりました。
その土地の空気を含んだ、その土地ならではのものには、
よい意味での個性があり、そうした個性を楽しめることは、着物の持つ魅力なのだと感じております。